Justice of sword 剣の正義

魔法の剣にまつわるオリジナルファンタジーストーリーです。

第六章 ラザレフの王シャウザーの決断#2

明け方、レウリーに邪念を斬られたラザレフの兵士たちは目覚めると、自身の身に何が起きたのか?も解らないままに何も持たずに乗っていた馬に跨り、来た道を引き返した。その事をクレイバーにレウリーが聞いた。そして、全身毛むくじゃらのハリドとレウリーは語り合った。

「お前に頼みがある。お前はもう、立派な剣士だ。ここを守れるだろ?俺はここを離れる。危ない連中を始末しなければならない。ディアマンデイを守ってくってくれ」

ハリドは黙って頷いた。

 

朝、目覚めたディアマンデイがハリドに駆け寄った。

「レウリーはどこに行ったの?危ないの!両手を斬られる夢を見たのお! 」

ハリドの顔が青ざめた。

ディアマンデイの予知夢は本当に起きる予知夢だと知っている。

でも、今更レウリーを止める方法は無い。

 

「クレイバーとドラゴンで飛んだの? 」

言われて、ハリドが考えた。

「あれ?散歩に行く時に乗る黒い馬で」

それを聞いたディアマンデイが瞳を輝かせた。

「クレイバー!貴方の王が大変な事になる前に私に力を貸してえ! 」

 

ディアマンデイの目の前に白いカラスが集まり人の形を成した。

「どういう筝ですか?詳しくお聞かせください」

言われてディアマンデイが昨夜見た夢の話を聞かせた。

レウリーの腕が切り落とされる夢の話を。

「それは、、マズい」

人型のクレイバーの周りに無数の白いカラスが集まり

ドラゴンの姿を成した。

「乗ってください。黙っていられません」

ディアマンデイとクレイバーが空へ飛んだ。